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最近の騒動を見て思うこと [英語-Tips]

センター入試の季節ですね。
とはいえ私はエスカレーターだったので受けたことないんですけど。
しかし、毎年気になるのがこの手の記事

開始後、着メロ30秒間=再試験対象は1100人-センター試験・英語リスニング

該当者達にとっては一生を左右する大切な試験だろうはずなので、
再試験という処置は、まあ、適切じゃないかと思いますが、
毎年毎年発生するこの手のニュース(ICレコーダーが不調とか)、毎回読んでてあれっ?
と思います。

例えばTOEFLなんかのテスト。
コンピューター方式が導入されてから音がマシになったなんだと、話は聞きますが
(私はCBTのみ経験有り)、まー、その録音品質が悪いんだこれが。
※初めてパワープレップ聞いてその音質にびっくりした話はこちら
また、いくらコンピュータテストが導入されたとはいえ、一部屋に何十台ものPCがあり、
いろいろな人がいろいろな進行段階なので、運が悪いと自分がリスニング中に他の人が
ライティング中(すごいタイピング音)とか、隣の席のやつがすげー咳しまくりといったことも
普通にある。
でも、そんなん考慮してくれるような生やさしいテストではないです。
受験中はそんな血も涙もない・・・と愚痴も言いたくなったが、
ちょっと待て。
本質を考えてみてください。

何で英語のテストでリスニングがあるんでしょうか?
それは実際の生活の中で、「聞こえてくる音」だけから情報を拾う必要があるから
ですよね?
では実際の生活の中で、その「自分が欲しいと思っている音のみ」を拾える環境って
存在しますか?カフェ?地下鉄の中?講義室・・・?
おそらくそんな条件レコーディングスタジオぐらいしか当てはまらないでしょう。
私も大学院入学したての頃、レクチャー室では声が反響するので聞き取りが難しい、
ということを記事にしましたが、じゃあ、日本語に置き換えたときに
そんなのおかしいってレクチャー室に文句言いますか?
今思い返せば、TOEFLの音質がこの時代に”わざと”AMラジオレベルに下げられていたことも
いま海外で生活する身になると、すごくよく分かります。
実際使われている英語は周りのうるさい雑音+
ノンネイティブの場合母国語の訛りorネイティブの場合個人のアクセントなど
がそれに加わるわけですから。日本の英語のテストの素材は
「NHKから発行されている朗読ものの日本昔話のCDぐらい」
のクリアさを持っていると思っていただければ、
それがいかに現実離れしているかイメージしてもらいやすいかな?

日本人が、英語を道具として使いこなすために必要なスキル、
それはレコーディングスタジオの中で耳をとぎすまして聞き取れるちがいではなく、
間違いなく、大人数でのミーティング、電話でのやりとりを難なくこなせる
骨太なリスニング力のはずです。VとBの、SとTHの発音の違いを聞き取る能力は
Hi.....am...la...a   ....m gonna.......called........ ...join...?
の様な断片的な音声から、話し手が言わんとしていることを推測するのとは
全く別の能力です。
少し前の読み文法一辺倒から、少しずつ脱皮はしているみたいだけど、
日本人総英語”使える”民族を目指すとしたら、まずは
その辺の重箱の隅をつつくテストから(こっちの方が採点しやすいですもんね)、
本当に使える力を試すテストに変えていかないと、いつまで経っても
「ガラスの聴力」しか育てられないのでは。


コメント(5) 
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コメント 5

マシュー

はじめまして。今年の九月からイギリスの大学院でデザインマネジメントを学ぼうと思っている、W大の四年です。

northumbriaや、warwick,leedsあたりを考えているのですが、何か他にお勧めの大学はありますか。
それと、デザインマネジメントの分野で最もすぐれている大学をご存じであれば、ぜひ教えてください。よろしくお願いします。
by マシュー (2008-02-03 01:39) 

Nanake

こんにちは。マシューさんにデザインのバックグラウンドがあるかどうかで
おすすめが変わってくると思うのですが、私が実際検討した学校は、Salford(ここは実際見学に行きました)、UCE(ここはBirmingham Cityに名前を変更したようです。)、Surryにある有名なアート大学ぐらいですかね?本当はLCCとかに行きたかったのですが、残念ながらフルタイムのコースがないようです。

最も優れている大学ですが・・・。この分野自体ができて間もないので、
どの大学もドングリの背比べって感じがしますが。Salfordもすごく有名な教授がいたけど他へ移ってしまいましたしね・・。大学名を重視されるなら、MBAが有名な上位校でマーケティング+デザインマネジメント寄りのコースを選択した方が、学歴にハクは付くと思いますよ。上記に挙げた大学はどれも趣味の範疇です。
by Nanake (2008-02-05 01:20) 

マシュー

お返事ありがとうございます。
今月の後半の二週間に、実際にイギリスに下見にいこうと思っています。

…まだ、イギリスでも分野として確立されていないのですね。なるほど。

ちなみに、デザインのバックグラウウンドはありません(汗)。ただ、約三年間バーで働いていまして、そちらで、フライヤーやメニューを作っているうちに興味が湧き、デザインを専門的に学びたいと思うようになりました。
また、バーテンダー、デザイナーとして、独立も考えているので、経営も共に学びたいな。と、考えていたらこのようなコースを発見した次第です。

でも、ブランディングになると、また話が少々ずれるみたいですね…

イギリスの大学はランクに比例して、生徒の質も変わってくるのでしょうか?留学カウンセラの方に聞くと、どこもみんな学生はきちんとしてます。
という、曖昧な返事しか返してくれません。
by マシュー (2008-02-11 00:33) 

Nanake

>マシューさん
もしデザインそのものを勉強されたいのなら、デザインマネジメントコースではなく、アート寄りのデザインコースの方が良いですよ。
デザインマネジメントは「デザイン」思考でビジネスにどう付加価値を生み出すか、という勉強なので、実際に課題を制作するような、勉強はほぼありません。
コースメイトのバックグラウンドは様々で、私のようにデザイナー出身(少数)、アパレル、ウェブなどクリエイティブ方面からの人間3割、マーケティングなどの戦略より方面から7割というかんじでしょうか。あと、経営については撫でるぐらいしか勉強しないので(知ってるだろうという前提)、総体的に学びたいのであれば、やっぱりMBAです。

私は一つの大学しか知らないので、何とも難しい質問ですが、一つ言えることは、どこのコースも台湾、中国、韓国のお金持ちの子息であふれている。ということです。(御察しください_| ̄|○ )
院の場合は一人でリサーチワークが中心のコースも少なくないと思いますので、自分が何を成し遂げられるかは、本当に自分次第。ですが、大学で勉強を進められる英語のレベルもなく、ただ単に外国に青春しに来てる毎日コンパかと見まごうような服装をしてくるクラスメート達には実際かなりイライラさせられましたね・・・。(その辺はブログをご参照ください)

アンダーと違ってポストグラデュエートには、EU圏外からの学生の場合、難関といわれている大学にさえ比較的簡単に入れてしまうので、こういう現象はイギリス中で起こってるようですよ・・・。(実際、うちの大学もアンダーのデザインコースはランキング上位を争ってるんですよ・・・)
あとカウンセラーはいい加減なことしか言わないので、必要なことだけ取り入れるようにしましょう(笑)

また何か質問があればいつでもどうぞ(*^_^*)
by Nanake (2008-02-11 05:00) 

マシュー

リアルな言葉が聞けて、とても参考になりました!!

…世界中どこでも、学生の内情はあまり変わらないようですね。。

デザインマネジメントは、想像と少しずれがあったので、よく練り直してからコースを決めようと思います。

どうも、ありがとうございました!
by マシュー (2008-02-11 11:23) 

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